blog
あじさいと言えば
花の宴には、たくさんの種類のアジサイが植えられていて、この季節は「あじさいまつり」をしています。
切り花として、お客様のテーブルに飾ったり、大きな花器に枝ぶりの良いアジサイをディスプレイしたり。
あじさいといって思い出すのが、「シーボルト」の話。
幕末に長崎に来ていたオランダ人(実は、ドイツ人)の医者です。
シーボルトは日本のアジサイに「オタクサ」という名前を付けて、世界に紹介しています。
なぜ、「オタクサ」だったのか…。
それは、シーボルトが日本で愛した「楠本滝」、おたきさんという女性の名前を付けたという話です。
お滝さんは、遊女だったそうですが、献身的にシーボルトを支え、彼との間に、女の子を授かっています。
悲しい恋だったのかどうだったのかはわかりませんが、この季節、アジサイが咲き誇る頃には、決まって思い出す話です。
アジサイの種類は50種類くらいで、これもアジサイなの?と思うほど、
葉の形や花びらの形、花の形が違います。
普段良く目にするのは、ホンアジサイと呼ばれる手まりのように花が丸く寄り添って咲く花ですが、
カスミソウのようなコアジサイや瑠璃色をしている佐橋の荘と呼ばれる花、
ナデシコのようにがくがギザギザのナデシコガクアジサイなどなど、本当に美しい花ばかりですが、
何故か花言葉は、「移り気」とか「高慢」、「あなたは冷たい」と、花の美しさとはうらはらな言葉が並びます。
どうしてでしょうね…。薄青色の花のイメージが、妖艶さを醸し出すからなのでしょうか。
ともあれ、花の宴にはアジサイの季節がやってきました。
昔のスタッフと一生懸命植えたアジサイも、また、咲き始めました。
季節が来ると咲くアジサイ、アジサイが咲くと思い出すたくさんの出来事。
毎年、同じことの繰り返しのように思えるけれど、私はそんなシーンが大好きです。