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花の話

今、花の宴では「つわぶき」の花が、庭に彩りを添えてくれています。

黄色く咲く花は葉の落ちた木々や緑少ないこの季節には、目を引く存在です。

 

 

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つわぶきというのは、漢字で石蕗と書きます。

フキに似た艶やかな葉を持つことから「つや葉ブキ」が転じて「つわぶき」と呼ばれるようになったなど説はいろいろ。

花言葉は「謙譲」とか「愛よ甦れ」とか「困難に負けない」などがあります。

「石蕗の花」という言葉は、俳句の季語にもなっていて、

与謝蕪村や漱石、一茶なども「石蕗の花」の句を詠んでいます。

 

 

花の宴では、お客様をお迎えする玄関先に大きな花器を置き、たくさんの花を飾っています。

たくさんの花々と一緒に飾られる枝や実を付けた木などは、

地味な存在ではありますが、花々を引き立てたり、奥行き、高さを表現する大切な存在です。

そんな中でも、私の好きな木は、「紫式部」という木で、秋の頃に小さな紫色の実を付けます。

 

 

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11月5日の誕生花で、花言葉は「上品」というそうです。

そう言われるとそう。紫色というと妖艶なイメージが先立つけれど、

紫式部の実は、どこか品があって、その紫色も凛としています。

 

 

元々、花が好きだった私ですが、こんなに花に詳しくなったり、

花言葉を探したりするのは、この仕事に入ってからです。

お客様から「このお花、素敵ね」なんて言われた時に「素敵ですね」ってお返ししても淋しいですよね。

「このお花の名前は、これこれで、こんな花言葉があるのですよ」ってお話しできたらいいなぁと思って、

お花屋さんから教えてもらったり、自分で勉強したり。

今では、お客様から「お花に詳しいのね」ってお褒めの言葉を頂くことも。

お花のことを知るきっかけをくださったのは、お客様です。

これからもお客様と素敵なお花の話ができれば、うれしいですね。